＃３３　　初磯釣り

前々からＩさんは手先が繊細（たぶんギターを弾くためだと思います）なので、

色々なジャンルの釣りに連れて行ってみて、この人は絶対　磯釣り向きや！

と思っていましたので、とうとう宍喰に連れて行ってみました。

ＫさんはＴさんとタッグで２台に分かれて南下します。

深夜に撒餌を仕込み、翌朝　周りを確認すると車も少なく　　お客さん１０人ぐらい

恒例のジャンが始り、浜部さんがイナンカへ行かないということで、

イナンカも含めてのジャンです。

前磯の北割れワラグロ周辺はアジが居着いており、ターゲットはタナバエですが、

負けるとつぶしに困りますので、負けても良い那佐方面にエントリーします。

一撃でＫさんは敗退しますが、私が二撃で勝ち上がり　イナンカをゲット

ＩさんはＫさん　Ｔさんから「デビュー戦がイナンカとは付いてるな

」

「これでグレの顔は見えるな

」と冷やかされてますが、

Ｉさんはその値打ちが分からず　　「そんな良いとこなんですか？」

私に言わせれば、初めてでイナンカは超強運の持ち主ですね

丸バエから渡礁していきますが、磯初体験のＩさんは不安そうに見ています。

何かヤバそう　　滑って落ちたら　　波がかぶってきたら？　　

那佐は比較的大きな磯が多かったのっですが、私が「あれがイナンカ」と言うと

「えぇ～

　」　船から見るとほとんど豆つぶですから

「ほんまにあれに上がるんですか

」

「そやで　滅多に上がれん　スーパープレミアムポイント」

「初めて来ていきなりイナンカは超超ラッキーやで

」と言うも不安そうです。

渡礁を済ませてＩさんには釣り易い西向きに構えてもらい

仕掛けをセットしてあげ、撒餌を打ってみせ　

　偏向グラスをかけて水中を観察してもらうと

「うおぉ～　ごっつい魚」

船ではエサ取りを目で見ることがありませんから驚いてます。

潮はほんの少しですが２時方向に流れてますので、

仕掛けを入れる位置を教えてせっせと足元に撒餌を入れて　

「撒餌を切らしたらアカンよ　ずっと足元でエエから！」

「仕掛けは１分以内で上げて見て　エサが無いハズやから！」

自分の仕掛けをセットして本釣場（東向き）をやってみますが、

潮が澄んでおり岩礁がクリアに見え、クサフグの大軍団が居るようで、

３０分で針を３本取られ６回結ばされギブアップ

Ｉさんと西向きに並び　Ｉさんの方へ撒餌がいくように打ちます。

すぐにＩさんが木っ葉グレを釣りますが、嬉しそうに「第１号ですから持って帰ります」

私も２７～２８を釣りＩさんの為にキープ

８時過ぎにＩさんが大きく竿を曲げて魚と格闘しますが、

貸してあげたレバーブレーキ付リールが上手く扱えず

魚との真っ向勝負　　ギラっとシルバーの長い魚体が見え

「ヒラスズキちゃうか

」と言った時　奴がフルパワーで逃走

あえなく道糸からラインブレーク

彼は興奮冷めやらず　　「めっちゃごっつい引きでした

」

その後　Ｉさんがまた大きく竿を曲げて本命の３０㎝をゲットし　　やれやれ

磯ブーツやライフジャケットまで買わせ　こんな遠い所まで連れてきましたので、

何が何でも絶対にボウズで帰らせる訳にはいきませんから少し安堵です

私もレギュラークラスをゲットした後　　弁当船がやってきます。

弟船頭が片手を上下に振り　釣った？というサイン

私が

で２尾というサインを送るとウンウンと頷いて帰港していきます。

潮が動かなくなりアタリも無くなったので、弁当タイムやで

」

と言うと　ニコニコしながら噂に聞く磯弁当

磯で食べる弁当は格別や

と聞いていたので彼は楽しみにしていたのですが、

数分後にグレを釣ってしまい　弁当を食べるタイミングを失ってしまいました

Kさんから電話が入り情報交換をすると、那佐（コブ）も潮が動かず苦戦中

木っ葉は釣れるものの、あとはキツばかりらしいです。

こちらも苦戦しながらあれこれと仕掛けをいじってやってると、

スルスルスル～　　お～エエ　アタリや

竿で軽くアワセるとギューン　　ヨシヨシとリールを巻いてくるとパタパタと穂先が

上がってきたのは予想通り３０センチ超のアイ

ちょっと深いか

　　ウキ下を３０センチほど浅くしてやってると

またスルスルスル～　　　今度は尾長の木っ葉で水汲みバケツにキープ

足元にはイナンカ名物のバンドウ君が悠々とエサを拾ってますが、

澄んでる為　足元では全くグレは食いません。

撒餌を投入する場所を変えて、微かに潮が動いてる所を狙い

やっとグレを釣りますが、続くことはなく　ごく散発的なアタリです。

エサ取りも沈んだので、ウキ下を思い切って下げてやってると

３０メートル沖のウキがスパっと消えた瞬間　竿までギューン

なかなかの良型ですが、ゴンゴンゴン　　あちゃ～

Ｉさんに「竿先を見てみ　　ゴンゴンと竿先を叩きよるやろ　　これがサンタの引き」

と言ってリールを巻かずに遊んでると

「ごっつい引いてますね」と彼が言った時にフワ～

「サンタは歯があるから切れたわ　　遊んだら魚に主導権を渡すからアカンね

」

Ｉさんにも撒餌を入れる場所　仕掛けを入れる場所を教えながらやりますが、

潮変わり（干底から込み潮）の一瞬　　パラパラっと釣れただけでゲームセット

帰港するとＫさんはチヌを釣っており、グレは２枚

チヌが食うようではアカンな

Ｉさんは一生懸命撒餌係をして、プレミアム磯のスーパーシートに釣り座を構えて

初めてながら３枚ゲットし、「めっちゃ面白かったです

」と言ってくれたので

私の責任は果たせたことにしときます。

私はイナンカにしてはショボい釣果で４枚

枚数では竿頭でしたが、潮が動かないとベラなどいらん物ばかり食ってきて

なかなか思うようにはさせてくれませんでした

さあ　来週の納竿　　初釣りとグレは佳境を迎えますので、楽しみは尽きません